リスクが高い建設業の危機回避は保険が重要!建設業の保険について解説

事故やリスクが避けられない現代は、危機に備えるため保険に加入することが大切です。とくに、リスクが高いといわれる建設業を始めるときや、新しい建設業の業種に進出する場合、適切な保険の加入は欠かせません。事故を起こすと億単位の損害が発生することもあります。今回は建築業の最適な保険について解説します。

建設業の保険とは

建設業だけではありませんが、事故が起きることを望む方はいません。しかし、どんなに気をつけて注意しても、事故をゼロにするのはきわめて困難です。とくに建設業は常に危険が潜んでいる環境で働いているため、さまざまな保険を活用してリスクを回避することがおすすめです。 近年の建設業は、巨大ビルや高速道路に巨大架橋から一般住宅まで、取り扱う種類が多く、それぞれの作業現場に合うように設計された保険商品が多くあります。

自分の会社の工事はどのようなリスクが生じるのかを理解し、そのリスクをカバーする最適な保険を選ぶことが重要です。 工事保険を分けると大きく3種類あります。従業員や下請けやアルバイトの方がケガをしたときに補償する「任意労災保険」第三者にケガを負わした場合や、第三者のモノを壊したときに補償する「賠償責任保険」現場の「モノ」にあたる、建築中の建物が壊れたり、現場の資材が盗難に遭ったりしたときに補償される「資材や工事対象物の保険」です。

一般的な労災保険もある

一般的な労災保険=政府管掌の労災は雇用されている社員やパート、アルバイトが仕事中や通勤中に発生したケガ、業務が原因による病気や傷害などに適用される保険給付制度です。労災保険は農林水産業を除いてパートやアルバイトを含む、従業員を雇用した事業主に加入義務があります。日本国内では事業主に労働者として雇用され、賃金を受けている従業員は労災の対象です。 また、建設業では「一人親方」と呼ばれる個人事業主が多く活躍しています。一人親方には労災保険特別加入制度が適用されます。一人親方は建設現場で労働者と同じか、きわめて近い立場で働くため、政府管掌労災保険加入を特別に認めているのです。

建設業の3種類の保険

建設業では安全に対して十分に配慮がなされ、継続的に安全への取り組みを行っています。しかし高所作業や大規模な組立作業など、どうしても危険をともなう作業はあるので現場作業員のケガや事故を皆無にすることは困難です。

厚生労働省が調査した労働災害発生状況によると、令和4年(2022年)の労働災害による死亡者数は774人です。安全配慮が進み過去最少ですが、1日に約2名の方が業務で命を落としています。建設業だけをみると、死亡事故が281人です。 また、休業4日以上の死傷者数13万2355人のうち、建設労働者の死傷者数は1万4539人で全体の約11%を占めます。従業員のケガや事故に対する保険への加入は、建設業にとって必要不可欠と言えるでしょう。

任意労災保険

「任意労災保険」とは、強制加入の政府労災保険とは別に、企業が任意で加入する保険のことです。最新の安全設備や安全装置を備えていても、次のような状況でケガや事故は多くみられます。 ・高所作業の現場で足を滑らせるなどして、発生する転落事故 ・ハンマーやチェーンソーで誤って自らの手や脚などを傷つける事故 ・建築資材などが作業員に落下し接触する事故 ・建設現場の自動車による交通事故や建設重機の操作ミスによる事故 現場作業員が最新の注意を行っていても思いがけず事故が起き、ケガをすることがあるのも建設業の特徴といえます。それだけに任意労災保険への加入がいっそう重要です。

賠償責任保険

建設工事に関連する賠償責任保険とは、第三者にケガを負わした場合の治療費や、他人のモノを壊したときに発生する慰謝料・修理費などの賠償費用を保証する保険です。頻繁ではありませんが、建設業では工事中に誤って既存の建物や周辺の構築物を傷つけることがあります。 そのような事故は的確に処理しなければ大きなトラブルへと発展しかねません。さらに、対象物件ごとに細分化された賠償責任保険もあります。自分の工事スタイルに合った保険を選びましょう。

資材や工事対象物の保険

資材や工事対象物の保険は建築工事中の建物や設備、資材などが、事故で壊れた場合に補償されます。また建築資材の窃盗があった場合にも補償が受けられる保険です。資材や工事対象物の保険は、さらに建設工事保険・土木工事保険・組立保険にわけられ、自社の工事に最適となる保険が選べます。 「建設工事保険」は、工事中に発生した事故が原因で設備・装置・建物本体などに損害が生じた場合に補償が受けられる保険です。「土木工事保険」は土木工事中に起きた事故で、工事中の現場設備などに被害が生じた場合に補償が受けられます。 「組立保険」は建物以外の精密な設備やコンピューター制御の高価な機械装置などが、工事中の事故で破壊されたり、破損したりした場合に補償が受けられます。対象設備は生産機械・橋梁・鉄塔・タンク・空調・光熱施設・給排水設備にプラントなどの組立工事です。また、保管中の材料や備品も組立保険の対象となります。

保険金が支払われる時期

保険金が支払われる時期は、一般的に以下のような流れになります。

任意労災保険は保険会社に必要書類を依頼して受け取った書類に事故の内容を記入、治療完了後に保険会社へ所定の診断書なども添えて保険金請求書類を返送します。不備がない場合は、2週間ほどで保険金が支払われるのです。

賠償責任保険は、一般的に請求完了日からその日を含めて30日と定められています。通常はその期間内に支払われるのです。

まとめ

建設業は安全対策が進歩したとはいえ、事故のリスクがある業界といわれています。そのため最大限の事故防止策を講じるとともに、事故が起こった場合に最善の解決となるよう、また、事故の影響が最小限になるよう保険へ加入しましょう。

「有限会社アゲイン」は東京都新宿区に本社を構える、保険代理店です。多くの皆様のご愛顧いただき、保険業界で20年以上の実績を残してまいりました。新しく建設会社を設立された社長は、どの内容の保険が自社に最適かわからない方もいらっしゃると思います。弊社は建設業向けの保険も多種取り扱っております。

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